モスクトレーニング11



午前のザイコフスキーのクラス、

最近モスクワに行った人たちがシェアしてくれた呼吸の話が出ました。

自分で積極的に吸って吐いての呼吸をするのではなく、

「肺を開けておいて、動きによって自然に生じる呼吸」をしなさいと言っていました。

例えば、肺を開けている状態で、

腕を頭上に伸ばしたら勝手に吸っているし、

腕を下ろしたら勝手に吐いているだろと。

そーゆうふうに、「動きが呼吸になるようにしなさい」とのことです。

ということで、その呼吸法で、シットアップを100回やれという指示。


何十回かやって、シットアップアップがツラくなってきたところで、

仰向けになって手を頭の方に伸ばし(バンザイの格好)、

その手の指先から動くようにしてシットアップをするようにザイコフスキーに言われました。

実際それをやってみると、

シットアップがスゴく楽にできるようになりました。

そして、そのままひたすらシットアップ。

100回どころじゃなく、いったい何回やったのかわからず。

ひたすらシットアップ。

他の人はその間、同じくシットアップしたり、

スティックを持ってグラウンドでやる何か別ワークを指示されてやっていたり、

レスリングをしていたり。


シットアップがツラいというより、お尻が床にスレて痛くなってきて、

じゃあスクワットで同じことをやれと言われて、ひたすらスクワット。

ただひたすらスクワット。

わざわざロシアに来て、ひたすらシットアップとスクワットをするという贅沢さ(笑)


ずいぶんそれをやったところで、

次は、座った状態で自分の手の上にパートナーの手を置いてもらい、

パートナーに働きかけていくワーク。

やっていると、どうしても迷いが出て、頭で考え出してしまいます。

「反応は人によってそれぞれ違う。

相手が吹っ飛んでいく、というようなイメージをしてはダメだ。

大きく動く人もいるし、そんなに動かない人もいる。

大事なのは、常に自分の手にパワーがある状態にしておくことだ。

パワーという武器を常に持っていることだ」とザイコフスキーは言っていました。

これに関して、

「ただ、相手が全く動かないと焦らないですか?」と自分が聞くと、

「相手が動かないなら危害もないし問題ないじゃないか」と言われました。

まぁなるほど、そうなんですけどね(笑)


夜のザイコフスキーのクラスは、その流れを引き継いでのフリーワーク。

ただし、最初は足から始めなさいと言われ、

パートナーが蹴りにいく、それに対処する、というところから、

段々と拳のプッシュアップやグラブもありなフリーワークへ。

そのままクラスの最後までずっとフリーワークをしていました。

別のことをしている人たちもいましたが。


ご存知、ザイコフスキーに向かっていくとメチャクチャ怖いです。

まるでロックオンされているような感覚で、

あっ、このまま向かっていくと確実にやられるなというのが自分でわかってしまいます。

それでも勇気を持って向かっていくと、やっぱりやられます。

しかも痛いです(笑)


クラスの最後にザイコフスキーに鞭を打ってもらいました。

先に打ってもらっている人がバシバシ何回も強打され、

ものすごいバーストブリージングで、こちらにも痛さが伝わってくる感じで、怖さ倍増。

ただ、肩周りを何回か少し軽めに打たれた後、足を強く打たれましたが、

そこから肺を開けておくという呼吸をしたら、自分で思ったより早く回復できた上に、

ザイコフスキーに「good!」と言われ、それで終了になりました。

日本からインターナショナルセミナーの前乗りで来ているWさんもそうだったとのことで、

適切に早く回復した人は、それ以上は打たないのかなという感じでした。

モスクトレーニング⑩



今日のザイコフスキーのクラス、

最初に、スティックを胸の前で持ってみろと言われ、

そこで早速、「ノー、そうじゃない」

何回かストライクを入れられ、「うん、それだ」

「そのままスティックを下げてみろ」と言われ、

スティックを下げると、「ノー、そうじゃない」

何回かストライクを入れられ、

それからやってみると、「うん、それだ」


スティックを置いて、今度は「ローリングをしてみろ」と言われ、

ローリングをすると、

「ノー、そうじゃない。動き出すときに頭で考えている」

ポンと頭を叩かれ、それからやってみると、

「ノー、そうじゃない。最初の状態はいいが、回っている途中で切れている」

ストライクを入れられてやってみると、「うん、それだ」


同じように、「プッシュアップしてみろ」と言われ、

プッシュアップすると、

「ノー、そうじゃない。

やはり最初の状態は悪くないが、上がるときに力を使ってしまって切れている」

何回かやっているうちに、「まぁ、悪くはない」


それから、「走ってみろ」と言われ走ってみると、

走り始めたくらいで早速、

「違う、身体にパワーがない」と言われ、上半身にストライクを入れられ、

また走り始めるとやっぱり止められ、

「足にパワーがない」と言われ、足を蹴られる。

そこから再び走り始め、ひたすら走る。

ずっと走る。

他の練習生は何か別にやってますが、それを横目にひたすら走る。

途中でザイコフスキーに、

「ドタドタではなく、もっとヒュッヒュッという足取りで走れ」

と言われたり、

「ダメだ、“パワー”で走れ」と言われ背中を押されたりして、

走る、ひたすら走る。

どのくらい走ってたか自分ではわかりませんが、

「次のことをやるから走るのをやめていい」と言われ、走りは終了。


その後は、寝そべったり膝立ちの状態で、

アタックしてくる相手に対処するワーク。

身体が大きい相手と組んで、

どうすれば倒せるだろうと考えてしまい、なかなか上手くいきません。

「頭で考えて動くな」

「パワームーブメントで動け」

「ディフェンスをするな」

ときどきザイコフスキーがこちらにやってきて、

そんなアドバイスをくれる中でやりました。

その間、他の人たちは、シャシュカを持たされたり、

スティックを持たされて立たされたりしていました。


クラスの終わりかけの頃、状態の確認のために、

自分がスティックを胸に持って「どうかな?」と聞いてみたところ、

「うん、悪くない。ただし、もっと意識が外にないとダメだ。

後ろの窓から見える木は何本だ?」と言われ、

後ろを振り返ると、

「あぁ、ダメだ、動きにテンションがありすぎる。

テンションがないように動かないとダメだ」

と言われたまま、、モヤっとした感じで終了。


何がなんだか全然わからず。

「それだ」と言われるときと「そうじゃない」と言われるときの違いが、

正直、自分自身でサッパリわからず。

とにもかくにも、わからない!!笑

モスクワトレーニング⑨



本日午前のクラス、開始時刻を30分過ぎても誰も現れない。

あれ、これはまさかまた? と思ったところで、

来ました、ヴラディミア・ザイコフスキー。


今日のクラスの内容は簡単に言ってしまえば、

グラウンドや立った状態から、アタックしてくる相手に対処するというもの。

いやー、ザイコフスキーにコテンパンにやられました(笑)

「痛くないがパワフルだろ?」

いや、痛くなくはないですけどね(心の声)

ザイコフスキーに向かっていくと何もできません。

「相手と戦わないことだ。

例えば、壁と戦ってみろ。ナンセンスだろ?

そーゆう状態にすることだ。」

と言っていました。


今日のクラス中、ザイコフスキーがずっと言い続けていたのが、

〈パワームーブメント〉でした。

「技術的な動きは美しい。

しかしパワフルではないし、相手に影響を及ぼすことはできない。

〝エンプティ〟な状態のまま何をしてもダメだ。

大事なのは〈パワームーブメント〉をすること、それだけだ。

〈パワー〉は武器だ。常に持っていなくてはいけない。」


〈パワー〉について話をしていたところで、

ザイコフスキーがストライクをしてくれました。

コレがエンプティな状態でのストライク、コレがパワーがある状態でのストライク、

という打ち分けをしてくれた後で、

最後、みぞおち辺りに上方向のストライクを打ってくれ、

「今、パワーがある状態になっただろ?その状態を覚えておくことだ」

と、そのパワーがある状態の感覚をくれました。

たしかにその状態でそのままワークをすると、

自分でも予想外の動きが自然と出たり、

あれ、これで倒れるの?と思うくらい力感なく相手を倒せたりしました。



夜はアルチョームのクラス。

今日はナイフを使ったワークでした。


まずはナイフを腰に差して、歩く、四つん這いで歩く、

プッシュアップ、スクワットをしました。


それから二人組みになり、

1人がナイフを持って、“ナイフを持っているときの状態”を確認、

そのナイフを相手に渡し、“ナイフを持っていないときの状態”を確認、

そして相手からナイフを取り、再度、“ナイフを持っているときの状態を確認”する、

というワークをやりました。


そこから今度は、1人が腰にナイフを差して壁際に立つ、

その相手をもう1人がナイフで刺していく、

刺された方はバーストブリージングから呼吸を整えていき、

腰に差しているナイフを手に持つ、

そして刺されているナイフを外していくというワーク。

刺されている人がナイフを持ったときに、それだけで感覚が変わり、

上手くいくと、あまり身体を動かさなくても、

勝手にナイフが外れていくようになるのが面白かったです。


続いて、1人が壁際に立っている人をナイフで刺していく、

もう1人がそれに対処して相手をテイクダウンするワーク。

ディフェンスしてテイクダウンする方は、

実際にはナイフを持たないが、ナイフを手に持っているイメージでやる。


そのワークを壁際から離れた状態でも行い、

また、ディフェンスする方が、

ナイフを捌いた後、自分の腰に差しているナイフを抜き、

テイクダウンしながら相手を刺す、というワークもやりました。


最後はみんなで床に仰向けになり、アルチョームの指示に従いながら、

呼吸と共に身体の各部部にテンションの抜き入れ。

ゆっくり立ち上がって、アルチョームが参加者の“状態”を確認して終了となりました。


モスクワトレーニング⑧



今日のレフ・イワノフのクラスでは、ナイフワークをやりました。


歩く、4大運動を行った後、

最初は、壁際に立ち、相手がナイフで刺してくるのを避けるワークから。

レフがお腹の前に小さなボールを持ち、そのボールを練習生がナイフで刺し、

それをレフがボールの丸さを利用してナイフの切っ先をズラしながら避け、

こーゆう感覚で抵抗がないようにナイフを避けるんだ、と説明してくれました。


次に、ナイフを持って直線的に歩いてくる相手を、

自分のポジションを少しだけ横にズラして避けるワーク。

動き過ぎず、動かな過ぎず、適切な分だけ動いて避ける。

ナイフに集中し過ぎず、相手の全体が見えているように。


それから、やはり相手がナイフを持って直線的に向かってくる。

それに対して、まず息を吸い、それから息を吐く。

このときに自分のテンションを全てその場に吐き出して、テンションをその場に残す。

そして、テンションはそのままそこに残し、

自分はポジションを少しだけ横にズラしてナイフを避ける、というワークをやりました。

そうすると、

「テンションを吐き出した場所に、〝テンションのゴースト〟ができる」

とレフが言っていました。

レフにやってもらうと、彼がナイフを避けて横にポジションを移した後も、

彼がもともといた場所に“何か存在感のようなもの”があるような感覚があり、

逆に、横にいる彼からは存在感がなく、

ナイフの向きを変えて実際に横にいる彼を刺していこうという気にならない、

という不思議な感じでした。



そこから、同じようにナイフを持って向かってくる相手から、

ナイフを取り上げるワークをやりました。

自分とパートナーが苦戦していると、レフが近寄ってきてアドバイスをくれました。

自分にナイフを持たせて、

「このナイフが“君の”ナイフになっていると、君からナイフを取ることはできない。」

レフが自分からナイフを取り上げようとしても、取られないように抵抗できます。

「しかし、これを“私の”ナイフにするんだ」

その瞬間、突然感覚が変わり、捻られたり何かされたわけではないのに、

いつの間にかナイフを取り上げられていました。

あまりにも自然に取り上げられて笑ってしまったくらいです。

「シンプルにやりなさい。シンプルにやることが一番上手くいく」

とアドバイスをくれました。


レフのクラスは、彼がユニークでわかりやすい説明・アドバイスをくれて、

とても面白いです。




モスクワトレーニング⑦



午前のディマのクラス。

「頭で考えて動かずに、心で動く」ということについて、

その動きで良いと言ってもらえることが段々と増えてきました。

とか余計なこと考えてると失敗するんですけどね(笑)


この日もいつもどおり、ロックされたところから相手に力を返すワークと、

それから、ロックされる前に早めに動いて相手を倒すワークをやったのですが、

相手がアタックするスピードを、ゆっくり・早く、交互に行いました。

ディマ曰く、

「ゆっくりでやる方が早いスピードでやるより難しい」とのこと。

たしかに、ゆっくりやっていると頭で考える時間があるため上手くいかず、

そーゆうときは早くやってみた方が上手くいくときが自分でけっこうあります。


それから、パートナー2人に、自分の左右の手にそれぞれ圧力を加えてもらい、

そこから2人が倒れるように誘導するというワークをやりました。

当たり前のことながら両手を使うわけですが、

「相手が1人で片方の手だけでやるときも、同じように両手を使いなさい。“All body”だ。」

と言われました。

実際にその後で、パートナーを1人・片手だけにしてやりましたが、

圧力をかけられている方の手だけでなく、やはり両手を意識するとやりやすかったです。


最後はいつもどおりマッサージ。

3人が同時にうつ伏せの1人の上に乗ってマッサージ。

乗られている人は、腕を上(頭の方)に置きます。

「リラックスし過ぎないように、エスケープしないように、ただconditionを保ちなさい」

と言われました。

モスクワに来て、マッサージから学べることはスゴく多いなと改めて思う毎日です。


マッサージをしているとき、アレクセイが来て、

少しだけマッサージを見せてくれました。

人の上に乗っているときも軸が全くブレず、その姿勢は「美しい」の一言です。

また、マッサージの前に、まず神に祈りを捧げてから始めていたのが印象的でした。



夜はアルチョームのクラス2コマ連続。

最初は4大運動をじっくりと。

呼吸を有効に使って、やればやる程どんどん全身にパワーが溜まっていくように。

続いて、バーストブリージングの練習。

「バーストブリージングをやり過ぎてかえってテンションが入っている人がいる。

適切なバーストブリージングを行うように!」とのこと。

続いて、パートナーに指を掴んで関節の動く方と逆方向に曲げてもらう、

痛みを感じたらバーストブリージングをするというワーク。


そこから今度は、手首や腕を相手にロックされ、その相手からの力を相手に返すというワーク。

このとき、ロックされていない部分がリラックスしているようにするのは当然だが、

「相手からの力を身体の外に“振り落とし”てはいけない。」
(=リラックスし過ぎてはいけない)

そして、

「直接的な問題はロックされている部分だが、本質的な問題は(自分の胸を指差して)ココだ。

だから、ココ(胸のあたり)から返していくんだ。」と言っていました。

また、

「常にフルの状態でいなさい。フルの状態でいれば、恐怖など感じない」とも言っていました。


2コマ目は、

ジャケットを着て向かってくる相手を、身体ではなくそのジャケットに働きかけて倒したり、

逆に、ジャケットを掴んで投げてこようとする相手に対処する、

また、壁際に立ち、ジャケットを掴みに来た相手を壁に誘導して押さえ込む、

というワークをやりました。

アルチョーム曰く、

「相手を押したり引いたりしてはいけない。相手がしようとすることに逆らおうとせず、

姿勢を良くして全身をフルの状態にし、ただ相手からの力を返すだけだ。」とのこと。

言葉のとおり、アルチョームに向かっていくと力を返され、

わずかに触れられただけでガクッと崩れ落ちてしまいます。


さて、アルチョームのクラスでも、両手を有効に使いなさいと言われました。

片方の手で相手のバランスを崩したら、もう片方の手は相手を自分に近づけるように使う。

ストライクを打ったら、離れていく相手をもう片方の手で近づける。

ストライク、近づける、ストライク、近づける・・・

こうすれば相手を自分の足元に押さえこめるだろと。

(または、無限にストライクを打つこともできるだろと。 笑)


最後はアルチョームが1人ずつの身体に手を置いて、

手の重さを流し込んで次々に練習生を倒していき、

全員そのまま床に寝た状態で呼吸。

呼吸を全身に行き渡らせて、フルな状態になるようにと言われました。

そこからゆっくりと立ち上がって、

アルチョームが練習生の状態(フルな状態でいるか)を確認、

そして一言、「Beautiful!!」

(自分が、アレクセイの姿勢を見て美しいと感じたのと同じ感覚でしょうか)

そのまま、立ったままでサークルアップ。

(どうやら、その日の気分でサークルアップしたりしなかったりみたいです)


サークルアップでアルチョームに聞かれました。

「どーゆう感じがする?フルな状態を感じているか?周り全体が見えている感覚があるか?」

「はい、フルな状態で、周り全体がよく見えて、心地良さを感じます」と自分が言うと、

「それでいい、その感覚を大事にしなさい」と言われました。


たぶんモスクワでやっているインターナルワークは、

何かそれをやると誰でもできるというやり方はなく、

ただ各々がそれぞれこのような“感覚”を大事にとっておいて、

できるようになっていくものなのかなと思います。

プロフィール

Systemamo

Author:Systemamo
佐藤 守
(1986年生まれ)

2012年11月 システマジャパンにてトレーニング開始
2015年11月 Vladimir Vasiliev氏よりIit(Instructor in training)認定
2018年1月 Vladimir Vasiliev氏よりInstructor 認定

『システまも。』では、ロシア武術・格闘技である「システマ」を練習しています。
お問い合わせは systemamo.training@gmail.com へどうぞ。

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